【春号】真心こめた確かなサービス
真心こめた確かなサービス
春爛漫の賑わいに、道行く人にウキウキ感が漂い、こちらも何とはなしに笑みがこぼれそうな今日この頃ですが、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。
先日「うちのムーブのエンジンがかからんのよ。チョッと診に来てくれん?」そんな連絡を頂きました。「はい、わかりました」と、さっそくお伺いして診てみましたが、ウンともスンとも云いません。セルモーターが回らない状態なので、まずはバッテリーから手順を追ってみてみることにしました。
傍でお客様に「直るじゃろうか?」と、不安そうな声で問いかけられました。
「いつも診させて頂いている車なので、そんなにオオゴトではないと思いますので大丈夫ですよ」と、応えながら作業を続けていると、少し安心されたのか、この車を買ったのは、長女が生まれて少し経った頃で、どんなに泣きやまない時でも、この車に乗せて街の中をドライブすると、ピタッと泣きやんで、いつの間にかスヤスヤと眠ってくれホッとした思い出などを語られ「たくさんの愛着のある、世話になった車なんよ」と愛おしそうに話されました。
クルマには、買った時や乗っている時の、ご家族だけの物語が紡がれているのですね。本当なら先進技術が装備されている、最新機種に乗り替えて頂いた方が、安全で便利かも知れません。しかし、直せるものなら直して差し上げたい。家族の心の絆で結ばれたこの愛車、真心こめて修理に取り組まさせて頂きました。
私たち“街のクルマ屋”は、お売りするだけが仕事ではありません。故障したからと云って、まだまだ乗り換える気にはならない。そんなお客さまの想いを大切にし、寄り添うことの出来る“くるま屋”でありたいと思っています。
必ずしも修理できるとは限りませんが、その愛着に、全力でお応えしたいと思うのです。長く大切に使い続けて頂くことも、私たちの仕事の大いなる喜びの一つでもあります。!